主にお出かけ記録と読書記録
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JUGEMテーマ:自分が読んだ本

 

初めて紅茶染めというのをしてみたのですが、

浸けすぎてだいぶ茶色くなってしまいました。

 

 

こんばんは。

地図をアンティーク調にしてみたかったんですがねえ。

10分ぐらいで良かったようです。

まあもったいないのでこのまま使います。

 

さて前回の記事でkgの定義変更とモルのことを書きましたが、

今回は時計のお話、の本を読みました。

 

時計の科学 人と時間の5,000年の歴史

織田一朗

講談社ブルーバックス

 

時計というのがそもそもどういう仕組みで動いていて、

どんな進化を遂げてきたかということをまとめた本。

日時計に始まり光格子時計まで、

副題通り人が時間をどうやって計測してきたかという流れが見えます。

 

時計に必要な要素は、

1. 何日も使っても狂ってこないこと(1ヶ月誤差○秒)

2. 長持ちすること(連続使用可能時間)

3. コンパクトであること

4. タフなこと

5. 安さ

 

などが考えられます。

もちろん時計によって要求項目もスペックも違います。

各国の基準になる時計はコンパクトさも安さもいいからとにかく正確であることが大切になり、

日常で使うならちょっとの衝撃で壊れてもらっては困りますし安くなきゃ買えず、

腕時計ならデザインの制約が大きくなりますが高級品が許容されます。

 

大元を辿れば塔から紐で吊るした重りが落ちるその力を動力にしていたのが時計です。

当然長いほど持ちがいいので、その大きさは塔の高さだけありました。

その塔サイズだったものが紆余曲折を経て……

新しい機構の開発、金属加工技術の発達、よりよい合金の登場など金属そのものの進歩があり、

ついに腕時計サイズまで落ち着きます。

ここまでで電力なしで来られます。機械式というやつです。

 

私機械式の腕時計は持ってないんですが、

「自動ゼンマイ巻き」の機構があるんですね。

全然知りませんでした。

手の位置と地球の重力を使って巻く、

手の動きそのものを使って巻く、

手首の筋肉の膨らみを使って巻く……

よく考えたもんです。

 

このあたり、時計の仕組みが頭に入ってればすんなりわかるんだろうなあ。

図解もありますが、私が機構図を見てもピンときません…(苦笑)

そもそも時計の仕組みちゃんとわかってないからなー。

最初のほうを繰り返し読むか、別のより詳しい解説を読むか、

もういっそ拡大版を組み立ててみるぐらいしないと理解できなさそう。

誰かいい教材知りませんか。初歩的なやつ。

 

しかしやはり、クオーツ時計の登場というのは大きかったんですねえ。

 

時計の、秒針が「カチッ…カチッ…」と進むあのイメージ、あるじゃないですか。

まさに時を刻むというあの動きと音。

 

あれ、時計がゼンマイから電子機械になった時、省エネ化するためにできた苦肉の策だったらしいです。

 

1秒に1回しか動かさなくて済むなら1秒未満だけ通電すればよく、

それだけ長持ちするということらしいです。

意外すぎる由来。

クオーツ時計の進化は電池と回路の進化と共に、今日の形にまで来ております。

デジタル式をめぐるLEDと液晶の争いも面白い。

最近だと腕時計にも電波時計が普通に売られていますよね。

電波時計って、日本だと福島と佐賀にある電波塔から出た電波を受信してるらしいですよ。

GPS付きの時計もあるし、すさまじいです。

 

なお腕時計には「およそ考えられる機能は一通り乗せた」という歴史があります。

LSIが組み込まれていて、液晶が乗ったらまあ大抵のことはできてしまうのです。

ポケベル機能とか、計算機能とか、ラジオとか、テレビとか。

Apple Watchかな?

時代が早すぎましたかね!?

一台でどこまでできたのかは定かではありませんが……なんで廃れちゃったんですかねえ。

たまにスポーツ大会の審判が

リアルタイムで試合を確認できる腕時計をしていたりするので、

ハイスペック時計というのはこういう特殊用途で生き残っているということなんですかね。

 

ひたすらに精度を求める方の時計のお話も。

 

「時間」は現在原子時計で定義されていて、

「基底状態のセシウム133が91億9263万1770回振動する時間」が1秒です。

重さでも長さでもなんでも目盛りは小さく定義したほうが精度が上がるのですが、

時間の場合、突き詰めていってこんな細かくなりました。

数百万年から数千万年に1秒のズレらしい。

 

しかしこれを上回る光格子時計というのがでてきており、

こちら300億年に1秒しかずれないらしく、

この宇宙ができてからまだ100億年と言われているレベルなので、

なんかもうとんでもない次元です。

ここまでくると「標高差を時間で検出する」ことが可能になります。

 

は?

 

曰く、

 

アインシュタイン大先生によれば、時間って、重力の強さに依存するじゃないですか。

重力の強さは地上からの距離に依存するじゃないですか。

だから時間の進み方も地上からの距離で違うじゃないですか。

そういうことだ。

 

だそうです。

なるほどー………異次元だなー。

 

 

時計がいかにその時代に持てる技術をつぎ込んで作られたものであるか。

その全力さがよくわかった一冊でした。

 

posted by RAN | 21:32 | 本・雑誌 | comments(0) | trackbacks(0) |
この世の物差しが、変わる!

JUGEMテーマ:化学

 

キログラムの定義変更おめでとうございます。

 

歴史的転換ですね。

キログラム原器は重さの基準点から超精密分銅へと降格したわけですが、

我々の生活にはほとんど関係がございません。

というか当たり前ですが日常に影響がないように定義しました。

いきなり桁が変わったら困るやん。

なお決定したのは昨日ですが、運用変更は来年5月からです。

 

私は化学を一応勉強した人間ですので、化学のお話を。

化学の基本的な定数、アボガドロ数、モルについてです。

 

化学的には今回のキログラム定義の変更に伴ってモルの定義も変更になっております。
 

これまで「0.012kgの12Cの中に含まれる原子の数」=1molという定義でした。

キログラムを使って定義されておりますね。

 

これが、今回の変更を受けて

「6.022 140 76×10^23」=1molとなります。

要はアボガドロ定数を定義値として決め打ちしてそれを1molとするという話です。

元の「0.012kgの12Cの中に含まれる原子の数」の方が実験値になります。

 

そもそも、12gの12Cに一体全体いくつの原子が含まれているか。

 

そんなもんをまさかピンセットで直接数えることはできないので、

別のルートからアボガドロ定数を精密測定する手法が科学者たちによって考えられ、

時代とともにあれこれと変遷してきました。

最近は1kgシリコン単結晶球の結晶格子の長さをX線使って測るとか光干渉計とかそんながトレンドですが、

一番最初は気体の体積から算出してたらしいですよ。

 

当然時代が下るにつれてどんどんと精密度が上がっていき、

その推奨値は現在でも変動しています。

たとえば

 

1998年では「6.022 141 99×10^23」

2003年には「6.022 141 50×10^23」 

そして最新値は「6.022 140 857×10^23」

 

となっています。

意外と変わるなあって思いますよねえ。

6.02×10^23までで普段は十分なのですが、

小数点以下6桁目7桁目が不安定というのは精密な話をする際には今日日よろしくない、

ということで今回アボガドロ定数側を決め打つ運びになったということです。

 

ちなみに最新推奨値と今度の定義値との差は0.000000097×10^23、

見やすくすると9.7×10^15だけ値がいます。

原子9700兆個分ずれるわけです。

元の数が元の数なので、これだけずれても日常的には誤差です。

そもそもあれだけずれてる値なのでね。

 

これでアボガドロ定数がふらふらと動く値ではなくビシッと決まることになりました。

いやーすっきりしたね!

 

 

ところで。

今更なんですが。

 

モルって聞いただけで寒気がする人、絶対いると思います。

 

化学の一番最初につまづくとこじゃないかな、モル。

モルって何だよ!12gの炭素が何だってんだ!ってなるとこ。

定義が変わろうが、

1molは原子だいたい6000垓(がい)個のことです。

そんな大きい数めんどくせーからまとめてモルって呼んでるだけですよ。

おにぎりみたいなもんです。

モルはおにぎり。

 

12g分の米粒で出来たおにぎりが1おにぎりだったのが

米粒の数で定義するようになったんです。

でもめんどくせーのでおにぎりはおにぎりです。

モルはモルです。

たくさんの米。

そんなもんです。

 

以上!

posted by RAN | 23:15 | 理系 | comments(0) | trackbacks(0) |
書くとは、文字とは、読むとは、存在することとは。

JUGEMテーマ:自分が読んだ本

 

いきてま。(定型)

 

今年も残すところあと2ヶ月となりました。

そろそろ年末年始の予定を考えねばなりません。

今週寒かったので年末気分が加速しますが

来週はまた暑さ戻るみたいです。

勘弁して欲しいです。

 

さてなんやかんやお久しぶりですねー

 

これはペンです

円城塔

新潮文庫

 

円城塔。

最近「文字禍」という本を出して

ルビ芸が編集校正泣かせだと話題になりました。

これは表題の「これはペンです」に加えて

「良い夜を持っている」という話も収録した2本立ての本です。

いずれも短〜中編。

 

「これはペンです」は文字と文章と人間の関係性について、

「良い夜を持っている」は読むことと意識についてのお話。

 

こうして書くと「いつもの」感があるのですが、

なんかだいぶ読みやすい感じがあります。

表向きの落ちも一応あるし。

 

ということでいつもの書き散らしをします。

2本分だから手こずるぞー。

 

●これはペンです

 

叔父は文字だ。文字通り。

 

そんな書き出しから始まるこのお話は、

文章自動生成の研究者である叔父とその姪の手紙のやりとりをベースに

姪視点で語られる叔父探しのお話です。

常識人らしき母は出てきますが、叔父本人は出てきません。

姪にとっては手紙の中の人であり、

ある意味においてまさに叔父は文字なのです。

 

そして当たり前のように手紙は普通の方法で書かれたものではありません。
 

磁石に刻まれた文字をピンセットでつまみ出しながら作る。

本人が鎧の中に入った状態で作る。

岩にスプレーで字を書いて、パワーショベルで積み上げながら作る。

DNA配列上に組み込んで作る。

などなど。


書く手法の探索。

「これはペンです」といったところでしょうか。

もちろん本当にそのようにして書かれたものなのかは不明なのですが、

あ、DNAはガチなのですが、

とにかく「私たちはあまりにも簡単に文章が書けると思わないかね?」と問いながら

手紙を、文章を生成し続けます。

姪の方も負けずに、

「これはアルファベットパスタを拾い上げながら書きました。

 使える文字が減っていくのは面白いです」

なんてメールを送るのは愛嬌。

 

姪は叔父を探すといいますか、叔父の書き表し方を模索しています。

叔父の理解の仕方を。

存在のさせ方を。

 

ランダムにキーが切り替わるキーボードからの出力とか。

意味もわからず機械的に行われる翻訳とか。

自動的に文章を綴り続けるプログラムとか。

自動的に手紙を書き続ける機構とか。

 

文字が文章をなし意味を持つこと。

そこから意味を読み取ること。

意思の疎通をするというのはどのようなことなのか。

そういう試みのお話でした。

 

私たち、結構好き勝手に、文字から意味を汲むよね。

 

 

●良い夜を持っている

 

一度見たことは忘れない、忘れられない、超記憶。

すべての記憶が明確にあり褪せないため過去と現在の区別がつかず、

客観的な証拠と記憶はまるでかみ合わず、

まぜこぜになった世界を持つのがこのお話の「父」。

そんな父を死後20年経ってから、理解しようと回想するのが視点主である息子です。

 

たまに「客の顔と名前を何百人と覚えられる受付嬢」のように

驚異的な記憶力を持つ人がTVに出ますが、

「顔のそばに名前を空間になぞってイメージして覚える」といった具合に

みんな風景へ重ね合わせて何かを覚えているというのが共通していました。

それ逆に覚えにくくない…?と鳥頭な私は思うのですが、

記憶術というのは概ねそういうものであるようです。

 

この父も同様ですがその度合いが尋常ではなく、

記憶の街が存在し、

その街をどの角度からでも描いて見せるぐらいには完全に把握し、

見たもの聞いたものは数字までも、

その中にいる人間として記憶するという手法によって記憶を保持しています。

無限の記憶が可能とか。

 

しかもこの父、夢の街などというものを持っていて、「眠らない」。

少なくとも若い時期には、睡眠は夢の街へ行くことで、

意識は途切れず連続していて、

ただどの舞台にいるかが変わるというだけの話です。

 

眠ることも知らなかった父。

そんな父は、母に出会って眠りを知る。

夢の中で母と会話する。

同じ川のそばで。


父視点の世界とはどのようなものなのか、

全くもう想像が不可能なのですが、

規格外な父が懸命に追いかけたのが母(妻)です。

記憶の街ではチラチラと視界をかすめるだけの母を。

出てくるからには、出会わねばならない。

 

ボーイミーツガールと言って良いのかもしれませんね。

この母、ただものじゃない感じがすごくします。

 

話を少し戻しますが、

睡眠という概念を知らなかった父はそれを知ったとき、

正しくはこの世の皆が睡眠という記憶の断絶が起こると知ったとき、

震えながらこういうのです。

 

「誰もが同じ舞台で目覚めると、どうやって確認すれば良いのです」

 

昨日の自分はこの自分か、なんてのはよくある問いですが、

自分視点では「世界が不意にまっ暗闇になり記憶が途切れる状態」で、

しかも誰もがそのような状態であるとき、

世界が確かにこの世界であると誰が保証してくれるのでしょうか。

 

この本の冒頭は

 

目覚めると、今日もわたしだ。

 

から始まります。

考えても見たら不思議なものですが、そこを疑いだすと普通はキリがありません。

目が覚めたが果たして昨日の記憶を持つ私は私だろうか…?なんて、

まあ人生の中で一度ぐらいは遭遇する問いですが、検証方法もない。

当座のところそういうことにしておいて不具合はないので

そういうものだということで進んでいくものと思います。

私はそうでした。

 

しかしこと眠ったところで夢の街を移ろうだけだった父にとっては

起床もまた別の世界へ移動することでしかなかったわけです。

その別々だった世界が実は同じ世界だった。

世界は移ろうものでなく、同じ世界だった。

 

これはもう衝撃でしょう。

多分。

夜が呼ぶ無の世界が宇宙を隔て、それでいて同じ宇宙。

どの世界で何を書いても全て同じもの。

父は震えながらも無を読みましょうと言って、その直後に亡くなります。

無限をクラッシュするのは、いつだってゼロです。

 

わからなくなってきたのでこの辺にします。

いやでも楽しかったです。

やっぱり時々こういう文章読みたくなりますね。

 

なおこの主人公には姉がいて、

その姉には娘がいます。

 

物語は、姪の子守をする主人公のシーンで終わります。

 

っはー!!

これは周回プレイですね分かりました!!

同じものが書き出されることと

同じものが読み出されることに

衝撃を覚える君らは親子だよ全く!!

 

posted by RAN | 00:10 | 本・雑誌 | comments(0) | trackbacks(0) |
鳥類学者が全力で踊る求愛ダンス

JUGEMテーマ:自分が読んだ本

 

いきてま。

 

台風だの何だの大変ですが皆さまお元気ですか。

こちら三連休なのに同期の結婚式で自由がきかずやや萎え気味です。

いやめでたいんですけどね。

ご祝儀……重い………

 

 

さて今回読んだ本はこちら↓

 

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る

川上和人

新潮文庫

 

以前「鳥類学者だからって鳥が好きだと思うなよ」をレビューしたことがあるのですが

それと同じ著者の書いた本の文庫版。

「夏休み子ども科学電話相談」でも有名。

 

タイトルまんまの本でした。

鳥類学者の著者が恐竜への愛を滔々と語る、一気読み型の本。

 

昨今の恐竜研究の進歩は凄まじいものがあります。

 

恐竜と言ってイメージするのはどんな姿でしょうか?

有名どころは何といってもティラノサウルスでしょう。

つい最近話題になったのは北海道のハドロサウルス。

恐竜より首長竜や翼竜が好きな方もいるかもしれません。

私の推しはステゴです。

 

図鑑に描かれるその姿は多種多様ですが、

一昔前までは

「茶色・灰色〜やや緑っぽいような体色をした巨大な爬虫類」

でした。

一時は地球上の支配者として君臨し、

そして白亜紀の最後に一斉に滅びたというのがロマンをそそる存在でした。

 

しかし!

最近の研究によって

「恐竜の進化した系統の一つが今の鳥類」

ということがわかってきました。

恐竜と関連のある生物となると

やはりワニやトカゲも該当するのですが、

これらは恐竜が恐竜然とする前に分岐したようです。

ワニと恐竜のご先祖が同じ。

そして恐竜の子孫が鳥。

鳥も恐竜も直立二足歩行。

 

恐竜は滅びてはいなかった。

 

「ならばどういうルートを辿って?」と進化過程に頭をひねり、

「鳥から遡って恐竜の姿や行動を予測しよう!」と膨らませた想像を詰め込んだのがこの本です。

鳥類についてはプロ中のプロである著者が

骨の形状や重量、羽毛の様子などを比較しながら話を展開するので

想像に説得力があり面白いんです。

 

最初の「鳥」は滑空レベルだったろう、

木の上へ進出した理由は何だったのだろう、

翼竜もいたからきっとこそこそ生きていた、

羽毛があったということは体はカラフルであったはずだ、

尾羽は最初何のために生まれたのだろうか?

いつまで歯はあっただろうか?

恐竜の絶滅はどんなもので、

鳥類になりかかっていた恐竜はどのようにそれを乗り切り、

空の覇者となっていったのだろうか……?

 

 

恐竜大好きな著者が綴ったラブレターと冒頭にありますが

次々話を繰り出し展開する様子はさしずめ求愛ダンスといったところでしょうか。

この軽妙な文章は多分めちゃくちゃ考えられてかかれたものだと思うのですが、

素敵な挿絵も相まって笑いながら読める本でした。

 

 

posted by RAN | 22:55 | 本・雑誌 | comments(0) | trackbacks(0) |
自然の猛威には逆らえませんゆえ

JUGEMテーマ:日記・一般

 

9月になりましたね。

平成最後の夏休みも終わりましたね。

今年も残すところあと3ヶ月となりました。

自分で書いてびっくりしました。

早い。

 

 

こんばんは。

 

そんな平成30年も大変な年となってしまっております。

冬は猛烈に寒かったんですよ。もう思い出せませんが。

一方でさっさと梅雨が明けてからの酷暑。

豪雨は起こるわ台風多いわ地震は来るわで、

自然災害のフルコースみたいになってます。

でも梅雨が短かったわりに、水不足は起こってないですね。

噴火…新燃岳はいつものって感じはあります。

 

愛知出身関東在住の身としてはやはり地震が怖く、

東海地震も首都直下も来る来ると言われ続けているのですが

なかなか災害用品を揃えられずにいます。

ちまちまとしたものはあるのですが

ちゃんとしたものはいざ買おうとするとお高いので、

命に代えられぬとは言っても二の足を踏みがちです。

でもこう続くとひとケース分程度の災害用備蓄品も

あったほうがいいのかなあなどと思い始めております。

我が家、カセットコンロもないんですよね。

あると絶対便利ですよね。

大震災とまでいかなくとも、

停電程度はいつでも起こりえますし。

まずはカセットコンロから買ってみましょうそうしよう。

 

 

関西と北海道で大変な事態になっていて

被災された方々のみならず

電力会社にお勤めの方を中心に

インフラ整備に携わる方もお忙しいとは思いますが、

倒れたら元も子もありませんので

どうかお体にお気をつけて、どうぞ宜しくお願い致します。

 

posted by RAN | 18:40 | 雑記 | comments(0) | trackbacks(0) |
小旅行という名の回り道〜山梨県2日目はひまわり

JUGEMテーマ:旅行

 

ダブル台風接近中の日本列島ですが皆様いかがお過ごしですか。

こちら何となく天気が悪い関東です。

雨が降りそうな降らなさそうな。

 

さてお盆2日目は韮崎駅からスタート。

ここ、数年間にノーベル賞取った大村先生の故郷らしいです。

駅前に書いてありました。

 

韮崎駅のお目当はひまわり畑です。

ひまわりといえばまさに夏の象徴。

わざわざ見に行くかと言われそうですが

なんでも群生してると「おおっ」と思うものです。

 

始発が9時前なんで朝はゆっくり。

もう少し早く運行してくれればいいのになあ、とぼんやりしつつ

すでに空気が熱を帯び始めている中登山客に紛れてバス待ち。

 

乗車後は20分もしないうちに会場へ到着。

 

おおおおー!!!

段々畑にひまわりが植えられております。

なんか模様入ってますが、

最後まで何かわかりませんでした。

星……?

 

 

遠くの山に雲がかかっているのだけちょっと残念。

まあ滅多に雲ひとつないスカッと晴れにはお目にかかれないんですけどね。

多分快晴だと背景もめちゃくちゃ綺麗でしょう。

 

蜂もたくさん来ています。

 

人間が真横を通ろうが御構い無しです。

それどころじゃねえって感じです。

花粉集めに忙しい。

 

ひまわりは大人の背丈ぐらいまでは平気で大きくなります。

種類によるのか、育て方なのか、

ひまわりというのはそういうものなのか分かりませんが。

ひまわり迷路。

いや本当に見通しがきかない。

案外難しいぞ。

私は同じところをぐるぐると回りました。

あほです。

 

蕾から開きたての方が上向き。

種が成熟するに従ってか、

開いてから時間が経つにつれて徐々に下を向きます。

最後の方はかなり重そうに首を下げた格好に。

 

会場自体はかなり広いですが、

畑ごとに時期をずらして種が撒いてあるようで、

全体でみるとまだ蕾のものからすでに萎れているものまでありました。

 

しばらくテンションだだ上がりで写真を撮っていたのですが、

畑は遮るものがないのでめちゃくちゃ暑い!夏!!

日傘をさしていたのですがそれでも暑い!!

 

会場で「ひまわりソフト」なるものが売られていたのでたまらず購入。

ほんのりオレンジ色。

 

…………?

何味……………?

上に乗っているのはひまわりの種だろうけど、

本体は一体何の味だ……?

 

食べたことがあるような、ないような。

決してまずくはなかったことを添えておきます。

お店にあったポップには「さっぱりした不思議な味」とありました。

後で調べたらひまわりエキスなるものが入ってるらしいです。

人間何味かわからんと困惑するものですね。

まさに不思議な味です。

珍しいものを食べられました。

うおおお美味しいいオススメえええぜひ食べて!!って感じじゃないんだけど、

行ったならちょっと食べてみてよ、というオススメ度です。

あんまりないですしね。

 

夏空と黄色を堪能しつつ、

日差しにやられてきたのでバスで戻ります。

暑い暑い書いてますが

日陰は結構涼しいと感じますし、

吹いてくる風も気持ちのいいものでした。

この辺りはやはり標高が高い土地ならではですね。

まあしかし、日差しはどうしても。

汗ぐっしょりになりました。

素晴らしく夏だ。

 

ここからは実家へ向けてひた走る。

夕方までに名古屋に戻らなければなりません。

諏訪湖も行きたかったけどまた今度。

 

塩尻駅改札内の入り口がせっまい立ち食いそば屋さん。

中も狭く、2人しか入れません。

なお改札外側にもカウンターがあって

そっちが本来メインなんですが、

どういう経緯であってかこんなところにも入り口を作ったために

その手の界隈では有名になったそば屋です。

こちらでさっとお昼ご飯。

安曇野葉ワサビそば。

おいしゅうございました。

 

 

変に時間が余ったので喫茶店でアイスティーをすすり時間調整をしつつ、

ワイドビューしなので無事名古屋まで帰ったのでした。

 

これにて平成最後の夏、小旅行終了です。

天気もちょっと心配しましたが持ってくれて良かった。

楽しかったぞー!

 

 

次はどこいきましょうかね。

ずっと日光行きたいと思っているのですが…秋は混むよなあ……。

 

posted by RAN | 21:16 | 旅・おでかけ | comments(0) | trackbacks(0) |
小旅行という名の回り道〜山梨県1日目は昇仙峡

JUGEMテーマ:旅行

 

お盆休みの終わりは爽やかな週末となりました。

 

こんばんは。

みなさまいかがなお休みでしたでしょうか。

あるいはお勤めだった方、お疲れ様でした。

 

私の勤め先は今年お盆休みよりGWの方が長く、

友人と会う予定などを入れると大した旅行はできない仕様になっておりました。

しかし何もしなというのもどうかと思ったので

新幹線でパッと帰るのではなくちょっと寄り道をしながら帰省するかーと

結構休み直前になってあれこれと考え出しました。

 

現在住んでいるのが関東、一方地元は愛知県ですので、

間にあると言ったらまあほぼ静岡県です。

しかしこれまでにチラチラと静岡観光はしておりますので

どうせならあんまり行かないところがいいなーと検討した結果、

 

「山梨県1泊」

 

となりました。

山梨の甲府といえば日本で一二を争う気温の高さですが、

昇仙峡というところに行ってみたかったので

今回の目的地は甲府市(からバス)、

JR中央線の旅が決行されることと相成りました。

本来紅葉の名所らしんですけどね。

その時期は尋常じゃなく混みそうですし。

暑そうだけど、昇仙峡まで行っちゃえば涼しいだろ、多分。

 

ってことで。

午前は予定があったのでお盆休み1日目昼前に移動開始。

 

緑の窓口のお姉さんが必死にルート確認しながら発券してくれた乗車券と特急券を握りしめ、

特急「かいじ」に乗り込み甲府へ。

 

新型10両というやつでした。

1時間ほどで到着。

 

甲府めっちゃくちゃ暑いな!!

 

いや今年は特に暑いのかもしれません。

しかし日差しがきっつい。大丈夫か。

昇仙峡でちょっと歩く予定にしてるのですけど倒れませんか。

 

不安に思いつつバスで揺られて昇仙峡口で下車。

他の観光客全然降りなかったな…と思ったら、

観光案内所の方?に「ここで降りちゃだめだよー」と言われる。

 

え?

 

「昇仙峡メインまで歩くと2時間はかかる」

 

まじですか。

HPには1時間15分ってあったんですけど。

まあいいか帰りのバスまでは余裕あるし。

えーでも体力持つかな……

 

しかし降りてしまったものは仕方ありません。

ペットボトル一本追加し水分多めでいざウォーキングです。

 

あの遠くに見えてる渓谷っぽいとこまで行くんですねー頑張りましょう。

 

前半は川に近い遊歩道(車たまにくるけど)。

名前の付けられた奇岩が道道にあります。

木陰ですし意外と涼しい。覚悟したほどではない。

 

奇岩って「そうか?」と思うものも多いのですが

これは似ていると思いました。オットセイ岩。

頭のつるんとした感じがオットセイ。

 

緑の道を歩きつつ、休みつつ、写真を撮りつつつ。

道はひたすら登りですが舗装してあるので歩きやすい。

時々下ってくる人とすれ違います。

確かに下りルートの方が楽ですね。

階段だとしんどいけれど、坂道ですし。

 

中間地点が「グリーンライン昇仙峡バス停」。

県営の無料駐車場があるので、ここから歩く人も多いようです。

 

お庭っぽいのがあったので入ったら

スプリンクラーでびしょ濡れになるというアホをやらかしつつ

後半もせっせと登っていくと、

 

到着。

昇仙峡メインスポットその1、「覚円峰」。

昔この上で座禅を組んだというお坊さんの名前に因んでいます。

写真じゃなかなか伝わりにくいですが

結構圧倒されるような切り立った崖でした。

想像以上にすごかった。

あの上で座禅とは覚円すでに人間やめてますね。

 

石門。

そして橋を渡った先、ラストが

 

仙娥滝。

高さは30m。

この滝を見られるスポット、すごく涼しいぞ!!!

あんまり広くないから長居はできないですけども!!!

ひんやりします。

ここまで登ってきたので余計に体にしみますね。

なお時間はほぼコースタイム通り、1時間20分でした。

ただ写真などをとったのはほとんど最初だけで、

しかも一人で黙々と登った時間なので、

紅葉を見ながらとか話をしながらとか写真をたくさん撮りながらだと

もう少しかかるかなあとは思いました。

まあでも2時間は脅しすぎですわ……。

 

渓谷いいですね。

川とか沢とか渓谷とか滝とか大好きです。

なぜかは知りませんが、

たまにこういうところに無性に行きたくなります。

 

滝の上は開けていて、おみやげ屋さんが並んでいました。

昇仙峡近辺は昔水晶が取れたようで、

加工技術が発達した地域らしいです。

今はもう取れませんが、職人さんたちは残っているってことなんですかね。

 

時間があったので郵便局で山梨限定かもめーる絵葉書を買い、

ロープウェイへ乗車。

 

 

天然の展望台もあって眺めがいいです。

しかし曇ってるので富士山見えない……仕方ないけど残念………

パワースポットであるらしいのでお祈りしておきました。

 

こんなところで昇仙峡終了。

帰りは滝の上からでもよかったのですが、

もう一度渓谷を見ようとやや早足ながら遊歩道を戻り

中間地点のバス停で乗車。

甲府の駅まで戻ってきました。

 

祭りの気配がする甲府駅で夕食。

夜ご飯は鶏もつ煮と冷うどんにしました。

鳥のもつ煮、どうやら山梨B級グルメだそうで。

私が注文したのには複数種類の部位が入っていました。

レバーと…なんだろ……ハツかな?

濃い甘辛味でとても美味。

お酒か米が欲しいですねこれは。

もうこのタレがたまらない。

ごちそうさまです。

 

 

この日の夜は韮崎まで移動して終了。

よく歩きました!

 

posted by RAN | 21:01 | 旅・おでかけ | comments(0) | trackbacks(0) |
四国ぐるり〜略〜番外編という名の

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台風接近中につき。

 

こんばんは。

お盆休みが目の前でテンション上がってきてますが

特に何ということもなく帰省の予定です。

GWは四国ぐるり旅できましたが、

お盆はGWほど長くないので

実家でのんびりするのが丁度いいですね。

有給ぶち込んでもよかったんですが。

 

その四国旅行、楽しかったんですがやり残したこともありまして、

うち1つが「塩タタキ」を食べることだったんですね。

まずは王道から!とポン酢はいただいたのですが、

やはり塩で行っとくべきだったか…とやや後悔してたんです。

 

今回。

四国が高知県にふるさと納税してみました。

 

そして返礼品としてカツオの藁タタキを手に入れました。

 

もちろん現地で食べるのが一番美味しいのはわかっている!!

だが我慢できなかった!!!

 

西日本豪雨に寄付しようかなあと寄付先を探していたところ

最近蒸し暑いから刺身食べたいなあ欲が湧き上がってきまして、

そうだよ塩タタキを食べそびれてたんだったと思い出したが最後、

公共心と私欲との利害一致をみました。

 

しかしカツオ1kgなどと書かれても

どれくらいだか全くわかりません。

あんまり多くても食べきれないのですが

冷凍品ならまあ…大丈夫か……

と我ながらずいぶんと適当な見通しを立ててぽちっと。

お塩は付属してました。

 

届いたカツオは2節。1つずつ真空パックされておりました。

1節が立派だ……

これは本当は解凍したらその日中に食べてくださいとのことでしたが

流石に1本は食べきれないので半分冷蔵(自己責任ね!)。

 

そして贅沢に分厚く切っていただきます。

 

うめえ!!

 

まずタタキの煙っぽい感じがとてもいい。

玉ねぎとニンニク、生姜、大葉を薬味として用意したんですが

玉ねぎがヒットしました。

玉ねぎいいね。

お塩にちょちょっとつけるとまたぐっと旨い!!

じわっと口の中に旨さが広がります。

ポン酢も良かったですが塩も名物になるだけあります。

合うんですね。

でも 塩 多 く ね !?

付属分全部つけたらそれだけで腎臓がお亡くなりになりそうなぐらい入ってました。

美味しかったけど。

塩も冷蔵庫入れてとっておきましょうかね。

塩は腐らないし。

 

まあ自分でカツオのタタキを切って食べるの自体初めてだったりするんで、

厚切りにした分の美味しさ補正が入っていることは否めません。

でもわざわざ薄切りにして対照実験やるのもなんか違うのでやめておきます。

もったいない。

 

 

実はふるさと納税初体験でした。

確定申告しなきゃいけないのが面倒ですがいいですねこれ。

住民税的にもう少しいけそうなので

秋頃なんか秋の味覚を頼みましょう。

 

 

posted by RAN | 20:46 | 雑記 | comments(0) | trackbacks(0) |
世界の星図 かつての星図
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JUGEMテーマ:自分が読んだ本

 

ナンダッテー八月ダッテー!!

 

はいどうも。

七月は暑かったから八月は多少マシになるかと思ったら

現状全くそんな気配を見せない平成最後の夏です。

お盆は帰省する予定ですが、

名古屋が酷暑も酷暑らしいので溶けるどころか蒸発するかもしれません。

部屋でおとなしくしてようかなあ。

 

さて自分が読んだ本。

 

天文の世界史

廣瀬匠

インターナショナル新書

 

帯にある通り「天文学の通史」と言ったほうがわかりやすいかもしれません。

世界史……とはちょっと違うかな。

人類史というよりは、学問の歴史って感じです。

久しぶりに暦関係の本が読みたいなーと思って買ってみました。

 

空で一番二番に目立つ星である太陽と月の話に始まり、

各文明各時代で人がどのように空を観測してきたか、

どんな宇宙モデルを書いてきたのか、ということが

定番のギリシャから欧州世界だけでなく

イスラム世界やインド中国日本まで、

幅広い目でもって柔らかいタッチで綴られていました。

 

ほんとに書かれてる内容の幅が広く、

自分は宿曜経の存在を初めて知りました。

「宿」は月のある方角にある星座(黄道十二星座の月バージョン)、

「曜」は7つの惑星と曜日のことで、

インドから中国経由で入ってきた密教にくっついていた占星術の本らしいです。

ただしこの7日をサイクルにした「曜日」の感覚は

中国でも日本でも定着せず、

日本では結局明治以降にSunday Monday Tuesday……の和訳として受け入れられた形。

十干十二支が便利だったんでしょうかね。

 

しかし日本って農耕民族であったくせに

あんまり古代エジプト的な暦へのこだわりがないのが気になってます。

暦だって公式のものは中国からの借り物ですし、

それだってズレたままけっこう長いこと使いつづけますし。

公式の暦と生活用の暦の2本立て運用だったんでしょうか?

イスラム圏みたいに。

文化的にも「月」のもてはやされれ方に比べて神話とかないし、

あんまり星空観察をしなかったのでしょうか。

だとしたら何で種まく時期とか決めてたんでしょうか。

うーん。

 

 

細かな話はないですが通史として入門書としてはとてもいい本でした。

これを手引きにあちこちへ興味を拡張していけそうです。

さらっと読みやすい本ですので、ぜひ。

 

posted by RAN | 21:18 | 本・雑誌 | comments(0) | trackbacks(0) |
外界の認識と意識の変容について
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JUGEMテーマ:自分が読んだ本

 

うだるような暑さの日々が続いていますが

皆様いかがお過ごしでしょうか。

こちらも溶けそうです。

土日に外出する気になれません。

死ぬ。

 

さて本日は星雲賞の発表ということでSF界隈は賑わっております。

去年話題になった「けものフレンズ」のアニメ監督である

たつき監督も受賞されたそうですね。

 

どっかに今年の受賞者一覧ないかなーと思ったんですが

SF好きの集まりによるものとは思えぬ情報速度の重さで

リアルタイム情報どころか受賞式も終わった現時点でさえ

公式HPが投票ページのままという状況ですはい。

日本じゃ一番有名なSFの賞なんですけどね。

なんかゆるいのよね。

SFだからね。しかたないね。

 

前置きが長くなりましたが

日本では星雲賞を、海外ではヒューゴー賞やローカス賞など有名どころの賞を

過去になんども受賞したこともある著者の作品群を収録したのが

今回読んだこの本でございます。

 

あなたの人生の物語

テッド・チャン著

浅倉久志・他訳

ハヤカワ文庫

 

……ばかうk

 

この本は短編集なのですが、

本の表題にもなった「あなたの人生の物語」は

「メッセージ」というタイトルで映画化もされました。

でその時のポスターがこの表紙なのですが、

何をどうやっても日本人には駄菓子「ばかうけ」にしか見えないと

本編とは関係ないところで話題になってました。

 

実際、本編どうだったんですかね?

普段映画見ない人でこれも例外ではなく見ていないのですが、

大ヒット!って噂は聞かなかったのでそこそこだったのかな?

でもこれどうやって映像化したのは気になるぞ。

何せ劇的なオチもないし……主人公の内面イメージのお話が半分くらいだし……

映像としてはすごく地味なのでは……

 

 

話を戻しましょう。

 

収録タイトルとしては以下の通り。

 

・バビロンの塔

・理解

・ゼロで割る

・あなたの人生の物語

・七十二文字

・人類科学(ヒューマンサイエンス)の進化

・地獄とは神の不在なり

・顔の美醜について-ドキュメンタリー

・作品覚え書き

 

最後のは各小説のアイデアがどこから出てきたのかという解説ですので

物語としては8つです。

個人的に好きだったのは

「バビロンの塔」「あなたの〜」「七十二文字」「顔の美醜について」

あたりでしょうか。

いや全部よかったんですけどね。

あえてあげるなら!ですよ。

 

ちうことで以下多大なるネタバレ。

 

 

「バビロンの塔」

聞いてイメージされる通り天へと届く塔を建設するお話。

元ネタの聖書では「不届きものが!」と怒った神様が人類に怒りの鉄槌を食らわし

それによって世界には多種多様な言語が生まれて工事続行が不可能に。

人類は同じ言語を話すもの同士でまとまってバラバラに暮らすようになりましたとさ、

というお話ですが、この本ではなんと「無事天に到達する」。

 

我々が住む世界は地上からひたすら登っていけば

宇宙空間へと突き抜けるしかないわけですが

この話の中では空に「天井がある」。

まさに古代人がイメージしていた「宇宙」のまんまで、

太陽の軌道や星の軌道を超えると「天の丸天井」にあたるというわけです。

塔のてっぺんでは太陽が下から照りつけるよ。

当然地上から天まではめちゃくちゃ遠いので、

石材を上まで運ぶために塔の途中に拠点となる集落があります。

 

これだけでもすげえなおい!

 

主人公が下から上まで登っていく過程も面白いのですが、

塔の上でなんと「天井をぶち抜き出す」。

というかそのために来たのが主人公たちであって、物語の山場がやってきます。

不条理で情け容赦ない、それでも心躍る結末が私は好きです。

 

こういう聖書の世界がそのまま現実になった世界というか

聖書的な世界は「地獄とは〜」もそうで、あちらは天使が出てきます。

奇跡であると同時に災害でもある天使が。

 

 

「あなたの人生の物語」

人間は言語によって思考回路を強く固定されている。

言語は思考であるし、逆もあるのですが、

少なくとも我々の使う言語にも思考にも時間の矢が存在します。

因果律。

原因があって、結果がある。

日常の観測から得られる感触。

 

一方で物理の世界ではこの因果律で動いていないように見える世界があります。

「最短経路を選んで進む」というやつ。

本編中では光の屈折について「フェルマーの最短経路の原理」が例示されていて、

物理の教科書の中では「最小作用の原理」とか「変分原理」とかその辺のお話なのですが、

因果律の観点から見るとどうにも腑に落ちない原理なのです。

まるで出発前から着陸地点と最適経路がわかっているかのような。

しかしこれもまた物理学の原理であり、

因果律的な物の見方とどちらが正しいということもなく、

要は捉え方だけの問題です。

 

というのがこのお話。

 

ヘプタポットという7本足のエイリアンが地球にやってきて

しかし何をするわけでもなくその場で(モノリスの中で)じっとしている。

彼らとコミュニケーションを取るべく派遣されたのが主人公。

言語学が専門。

主人公はヘプタポットから彼らの言語を教わるわけですが

どうにも人類の言語とはまるで違うものであることがわかってくる。

おまけに話し言葉と書き言葉が全く対応しない。

 

あれこれ解析を進めるうちにヘプタポットが因果律ではなく

最小原理に従って思考し、文字を書いていることが判明します。

文法に従って順に書いていくのではなく、

全体の形が最初から決まっている文字。

そもそも「最初」だの「最後」だのがなく、

ただ現在があるという、「意志(という概念)のない」行動。

ヘプタポッドの言葉は、言語は決定ではなく実行のためにあります。

いやだって全部決まってんだし?わかってるし見えてるし?

 

そんな思考回路を持つヘプタポットの文字の習得を進めるうちに

主人公の思考回路にも変化が現れます。

完全にヘプタポット式の感覚になるところまではいかないので

人間式との界でぼんやりした感じです。

 

娘との対話形式で進む不思議な語りが見事にはまっている、

どことなく夢を見ているようなお話でした。

 

ヘプタポット何もせずに帰るしな!!

なんだったんだよぅ君たちぃ!!

 

 

「七十二文字」

ゴーレムとヒトのお話。

オカルティックだけれど、オカルトが科学として成立している世界です。

ゴーレムはプログラムで動くロボットのようなものなのですが、

このプログラムに該当するのが七十二文字の「名辞」。

この名辞がまるで魔法の呪文。

プログラムはそもそもが人間が作ったものですが

名辞は結構手探りでの「探し出す/探り当てる」研究が必要です。

主人公は優秀な名辞研究者。

 

このお話の鍵は2つ。

1つ目は、名辞によるゴーレム操作は熱力学的に周りの熱を食う方向へ働くらしく、

ゴーレムが働いている場所はひんやりすること。

ここで立ち上がってくるのが「言葉による秩序の形成」。

2つ目は「動物が強烈な前成説でもって生まれてくること」。

人間ももちろん例外ではなく、精子にすでに「小さな人間の雛形が入っている」世界。

ホムンクルス的なアレです。

 

ここへ「人間があと5世代しか持たない」という超機密研究結果が報告されます。

 

技術と倫理がぶつかりよじれる最前線のお話。

 

 

「顔の美醜について」

人は誰しも能力に基づいて扱われるべきであり、

外見というファクターは極力排除されるべきである、か?

美しいという感覚はいかに扱われるべきか?

という日本でも現在進行形で紛糾しそうな話題を元に展開するお話。

 

この世界では”カリー”、美醜失認処置(カリーアグノシア)によって

人の顔はできるけれどその美醜を判断する回路を

可逆的に切ることが出来る技術が誕生しました。
主人公は幼い頃に両親にカリーを施された女性で、

カリーを受けた子供達のみが入学できる学校で高校までを過ごし、

「18になったら好きにしろ」と言われてカリーを外してみようかと思ってるところ。

そしたら在学している大学の学生会が

学生に対してカリーを受けることを義務付ける運動を展開していて、

主人公は「冗談じゃない」と反発する。

 

企業の広告ー特に化粧品業界-によって過剰に美しいことが重要とされることへの反発。

美醜ではなく内面で人の評価が決まることへの肯定感。

一方で親が子に対して処置を行うことは適切であるかという疑問。

美術的な「美」の創造ができなくなることへの懸念。

イケメン美人であることも個性の一部であるという主張。

一人の異性の気を引く手立てとしては?

カリーは目隠しか、それとも美醜を感じることこそ目隠しなのか?

カリーを受ければ外見のコンプレックスはなくなる。

しかしカリーを受けていない人間にどう思われているかが、わからなくなる。

 

人間はどうしようにもなく社会を形成していて、

美醜は他者からの評価であり、

主人公のいうとおり、

美しさは魔法のようなものだ。

視線を否応なしに惹きつけ、幸せな気持ちにもなる。

なんていうか、

人間ままならんものよのぅ……という感じの読後感でした。

 

 

長い!!!!

全部書いてないのに長い!!!

まとめるの下手ですみません!!!

 

いやどれも読み応えのある仕掛けがたくさんなので

ぜひ読んでくださいませ。

 

 

posted by RAN | 22:25 | 本・雑誌 | comments(0) | trackbacks(0) |
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